【休むことが苦手なアスリートへ】オフの過ごし方。遊びがパフォーマンスアップに繋がる脳科学的な理由。 Published by %s 2021年1月12日 【休むことが苦手なアスリートへ】オフの過ごし方。遊びがパフォーマンスアップに繋がる脳科学的な理由。 こんにちは。 スポーツメンタルコーチの加藤優輝です。 よくアスリートから、「休み方が分かりません」、「休みの日も練習してしまいます」、「遊ぶくらいなら練習した方がいいと思っています」このような相談がきます。 真面目で努力家でストイックなアスリートだからこそ、起こりうる悩みでもあるなと感じます。 もしスポーツメンタルコーチとして、そんなアスリートにアドバイスをするとしたら、「休みの日こそ遊ぶこと」を推奨します。 なぜなら、遊ぶことによってパフォーマンスアップに繋がっていくからです。 今回は「遊び」が、アスリートのパフォーマンスアップに繋がるという脳科学的な理由についてお話ししたいと思います。 目次 ① “私も現役時代は休まずに練習するような選手でした” ② “遊ぶことが大事な理由” ③ “休まずに練習することがいいと思うのはどうしてか” “私も現役時代は休まずに練習するような選手でした” 皆さんは、休みの日でも練習をしてしまったり、競技のことを考えてしまったり、遊ぶことが無駄だと思ってしまうような経験はないでしょうか?ちなみに僕は現役選手時代、まさに休むことができない人間でした。当時は休むことに対してこんな思い込みを抱いていました。・他の選手との差が生まれる・他の選手は努力しているかもしれないからやらなきゃ・疲れていても努力し続けることが大切・誰よりも練習すれば夢や目標は実現できるそんなことばかりを考えながら競技をしていました。結果、どんな競技人生となったかというと、・疲労が抜けず試合ではいいパフォーマンスを発揮することができない・膝がボロボロになってボールが蹴れなくなる・練習量に対して結果がついてこなく自信を失うなどといった、目標を実現するためにやっていたはずの努力が、目標を遠いざけるための努力になってしまいました。そして、日を重ねるにつれて、目標を実現するのが無理かもしれないと思うようになり、不安な感情を抱くように。結果的に、日々の練習が不安な感情を誤魔化すための練習に変わり、燃え尽き症候群によって現役引退。あの当時、「休む目的が明確になっていて、休んでいる間にも成長はしている、練習することだけが努力ではい」と気づくことができていたら、また違った競技人生になっていたと思います。その後、当時の自分がどうして休むことができなかったのかを知るために脳科学や心理学・スポーツ科学などを学んでいると、ある衝撃的なことに気がつきました。それが遊ぶことがパフォーマンスアップに繋がるということです。なぜ遊ぶことがパフォーマンスアップに繋がるのか。それについてこれからお伝えしたいと思います。 “遊ぶことが大事な理由” 脳は体の中でも一番エネルギーを消費している場所です。常に動いているので、ある特定の場所だけが活発に動きすぎると使われていない場所のシナプスの繋がりがどんどん失われていきます。なので、ある特定の脳の部位だけでなく、全般的に脳を上手に使えることが出来る状態が理想的です。まず脳が全般的に使われている状態をDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)と言います。DMNとは、内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、そして下頭頂小葉などから成る脳回路であり、意識的な活動をしていないときに働く脳のベースライン活動のことになります。DMNのエネルギー消費量は、脳の全エネルギー消費の60〜80%を占めるとも言われてます。常に使われている状態で何か意識的な作業をする際に追加で必要になるエネルギーは5%ほどです。ここをどう休ませていくかがポイントとなります。休ませるために、一般的にはマインドフルネスなどが紹介されています。しかし私は遊ぶことの重要性を伝えています。なぜなら人は、楽しいとか夢中になっているときほど、普段使われない脳の箇所が活性化されるからです。さらに脳科学的にも、遊びは学習の機会であると言われています。つまり、遊ぶことで新しいスキルや知識が身につき、脳の回路が書き換えられていくのです。また、動物の脳内の神経細胞同士の結合パターンが「遊び」をしているときに一番変化すると言われます。よって「遊び」が脳にとって新しい神経回路を作り、新たな「学び」を生み出していることが分かります。このように、脳内の神経細胞同士の結合パターンの変化によって普段使われていない脳の箇所が活性化され結果的にパフォーマンスアップに繋がっていくのです。 “休まずに練習することがいいと思うのはどうしてか” 休まずに練習することがいいと思うのはどうしてでしょうか?もしかすると、過去に「誰よりも練習したら結果が出た」という経験をしたからかもしれません。過去に所属していたチームで、「遊ぶ暇があるなら練習しなさい」と指導されていたかもしれません。尊敬する人から、「誰よりも努力することで夢や目標を実現できる」と聞かされた過去があるからかもしれません。果たして本当にそうだと言い切れるのでしょうか?それは思い込んでいるだけなのではないでしょうか?どんな人も、過去に経験したことをもとに、思い込みというセルフイメージを作り上げています。その思い込みが原因で活躍できないアスリートをたくさんいます。しかし、自分の力でその思い込みに気づくのは簡単ではありません。なぜなら、自分自身はそれが正しいと思い込んで日々競技と向き合っているからです。つまり、その思い込みは無意識の習慣となっているのです。だからこそ、その思い込みに気づいてもらうために、スポーツメンタルコーチが存在しています。うまくいかないときは、うまくいかない理由があります。うまくいく人には「うまくいく習慣」があり、うまくいかない人には「うまくいかない習慣」があるのです。努力しているのに、「うまくいかない・結果が出ない・成長を感じられない」そんな方はいつでもご連絡ください。 このコラムの著者 スポーツメンタルコーチ 加藤優輝 Sports Mental Coach Yuki Kato 6歳から22歳までプロサッカー選手を目指していたが、燃え尽き症候群によりプロになれずに現役引退。 その後、人命に関われる仕事に魅力を感じ、消防士という職を選択。 消防士として社会貢献していく中で、夢や目標に向かっている人をサポートしたいという思いが沸き起こり消防を退職。 退職後、自分自身が燃え尽き症候群になってしまった原因を解明すべく、脳科学、心理学、スポーツ科学、 EQなどを学ぶ。 その後、元日本代表プロサッカー選手や海外プロサッカー選手、国内プロサッカー選手、アマチュア選手などのメンタルをサポートし、サッカーチームでも様々な年代の選手をサポートする。 現在は、全国各地にいる「努力してるのに上手くいかない」、「努力してるのに結果が出ない」、「努力してるのに成長を感じられない」などといったアスリートの現状を変えていくために、最先端のスポーツメンタルコーチングを提供。 「どんな状況でも結果を残すアスリート」へと導き、選手の幸せに貢献することが信条。 【プロフィール】経歴や実績など 【アスリート限定・完全無料メールセミナー】登録はこちらから FacebooktwitterCopy タグ: オフ, スポーツ, スポーツメンタル, メンタル, 休む, 休むメリット, 休む目的, 休養